開高健・釣りと石 [石]
開高健(かいこうたけし)。サントリーのコピライターとして、名作コピーを次々と生み出し、
文壇にさっそうと登場し、ベトナム戦争に特派員として赴き、アラスカやアマゾンに大魚を追い、
よく飲んで、よく食べて、昭和の終わりを見届けて、去って行った作家、開高健。
その彼を偲びながら、「ボージョレ・ヌーボー」を楽しむ会があった。
会場には、エネルギーが横溢した眼差しと、茶目っ気たっぷりの笑顔の写真の前に、
一杯のワイングラスが供えられていた。
若い頃に愛読した、釣りの著書『フィッシュ・オン』や『オーパ』の中で引用されていた諺。
『一時間、幸せになりたかったら、酒を飲みなさい。』
『三日間、幸せになりたかったら、結婚しなさい。』
『八日間、幸せになりたかったら、豚を殺して食べなさい。』
そして、『永遠に、幸せになりたかったら、釣りを覚えなさい。』
その言葉に後押しされる様に、30代の頃は、芦ノ湖や中禅寺湖や銀山湖と、
大イワナ、サクラマス、ブラウントラウト、ニジマスを、
釣友とひたすら、無我夢中で、追い求め、彷徨った。
遺影を前にすると、そんな若き日々の残像を、蘇らせてくれた。
開高健には、もう一つ余り知られていない、自然石をコレクションする趣味があった。
石の魅力を世に紹介するため、
世界中を取材する企画が進められていた最中に、急逝されたと聞いた。
もし彼が生きていたなら、釣りと同じく石も、氏の豊穣な言葉の数々で語られたに違いない。
釣りと石、どちらも人を魅了してやまない、何かがある。
◎若い頃愛用した、なつかしいオールドルアーたち
◇左上から
RAPARA FINLAND
ALTA VELTIC FRANCE
ALTA RUBLEX FRANCE
◇右上から
ORKLA NORWAY
DARDEVLE IMP USA
SALAMANDER NORWAY
ABU TOBY SWEDEN
野うさぎさん、toranekoさん、いつも見ていただいて、ありがとう!
by maru (2007-12-10 05:29)
かいこうけん、と呼んでいました^^
by Baldhead1010 (2007-12-12 07:24)